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心が叫びたがってるんだ。(映画感想)

公開日: : 雑記

公開から3ヶ月近く経って初めて観に行ってみた。

http://www.kokosake.jp/

ウェブサイトでは女性満足度がアピールされてるけど、
男子な自分も泣いてしまった。

 

青春ものに感情移入できるくらいに精神状態が回復した時に観たのが良かったかもしれない。
基本的にアニメ映画は好きだけど、上映中にもう一度は映画館で観たいと思うし、
DVDも買って繰り返し観るレベル。

最近では細田守監督作品の『バケモノの子』や『おおかみこどもの雨と雪』あたりがそのレベルに近いけど、
映画館で複数回観に行って、DVDも買ったりしたのは新海誠監督の『秒速5センチメートル』以来。
って、まだ今日初めて観に行っただけだけど。

 

ちなみにこの記事では感想っぽいことを書いていて、
直接的なネタバレはしない方針ですが、
勘の良い人であれば話の展開くらいは分かるかもしれないので、
観てない人はご注意を。

 

 

 

 

 

 

 

 

さてこの映画で、自分なりの良かったポイントを考えてみると。

・アドラー心理学的要素
・学校行事という身近に起こりえた青春
・歌(ミュージカル)

といったところが挙げられるかもしれない。

 

 

■アドラー心理学的要素

内向型、HSPという言葉にピンと来る人なら活かすことが多そうなアドラー心理学。
体系的に学びたいとまでは思わないけど、普段たまに意識する程度には自分も聞きかじっている。

原因論でなく目的論。
いまの自分も、前向きに生きて努力することを避けるために、
いろいろな過去の出来事や、自分の悪い性格を原因にしている。

この映画ではヒロインである成瀬順に、喋られなくなる呪いをかけた玉子がそれだ。

少女の心に存在する激しいトラウマ。メインとして描かれるのはそれだが、
他の登場人物にもそういった今の自分のダメな目的を肯定するための原因があって、
各人がそれらをいかに取り払っていくかの過程が描かれる。

いや、物語というのは往々にしてそういう成長が描かれるのかもしれないが、
多分、そのセンスというか、描き方が自分に合っていたのだと思う。

 

 

■学校行事という身近に起こりえた青春

この映画のストーリーは、基本的にふれあい交流会という、
高校生が地域の人たちに向けて発表を行う学芸会のような学校行事を中心に進行する。
主役の4人が、その実行委員に選ばれてしまったことがきっかけで物語が始まっていく。

能動的な冒険や、劇的なボーイミーツガール、ファンタジー要素は一切ない。
現実的に起こり得る物語だ。

あまりに現実離れしたフィクションに感動してしまうと、
その後で、自分には決して訪れることが無い、または経験して無いことに気づき、
嫉妬や絶望に変わってしまうこともある。

 

精神状態によっては、この映画でもそういう思いを抱いてしまったかもしれないが、
今回は高校時代の文化祭のことを思い出すことで、
映画ほど劇的では無いにしても、実は似たような青春を持っていることに気づけたのだ。

文化祭の時に玄関ホールに飾られる、クラスごとに映画やアニメのイラストを描いた大きな垂れ幕。
それを作成するリーダーを3年間担当して、1年生の時に3位入賞、2年生では最優秀賞を受賞した。
3年生の時は受賞を逃してしまったが、対象にも負けず劣らずの出来だったと勝手に自負している。
特に美術部でもなく、バドミントン部だった自分が中心になって作成したのに、
美術部の層が厚いようなクラスにも勝利したことが自慢だった。

もちろん大きな垂れ幕だから、自分一人の力でやりきったわけじゃなく、
クラスの協力があってこそだし、その活動においては映画に負けず劣らずの青春があった。

やっぱり、いまでももっともっと思い出に残る青春をしたいと、欲望は際限が無いけれど、
でも自分だって、ちゃんと青春をしていた。おそらく自慢したっていいくらいの。
たかが学校行事で、型にはめられた成果かもしれないけど、
それだって、十分な青春じゃないか。ちゃんと自分も持っているじゃないかと、
そう思わせてくれる物語だった。

 

 

■歌(ミュージカル)

これも同じく青春を思い出させてくれる要素の一つかもしれないが、
大学の時に鬱状態になるまでの2年近くは、合唱のサークルに入っていた。

そこで印象に残る活動は本格的な合唱曲を歌うようなステージより、
ミュージカルの曲を歌うようなノリのいいステージや、
文化祭や演奏旅行先での交流でポップスや寸劇を取り入れたステージ作りだった。

玉子の呪いのせいで喋ることができない(喋ると腹痛になる)ヒロインが、
歌うことだったら思いを伝えることに気づき、
ふれあい交流会の出し物のミュージカルでも物語を書きヒロインとなり、
本番に向けて試行錯誤していく姿が、
当時ミュージカルの歌を歌ったり、舞台の脚本を書いてみたりした自分と重なって、
ああ、やっぱりこういう青春もちゃんと持っていたんだと改めて思い出したのだ。

特に劇中でも重要な曲となるオズの魔法使いの『Over the Rainbow』は、
いまでもたまに口ずさむことがあるような思い入れがある。
それが青春を思い出すことに一役買ってくれていたのかもしれない。

 

あと歌ということで言えば、エンディングのテーマ
乃木坂46の『今、話したい誰かがいる』の歌詞が最後にズシンと来た。

一人でいるのが
一番楽だった
誰かと一緒にいると
僕は僕じゃない

小さい頃から
ブランコが好きで
シーソーに乗っている時は
ただ相手に合わせた

 

これはまさに自分がいま、
人となるべく関わらないために利用している「原因」に他ならない。

相手に合わせすぎて自分が自分でなくなるような感覚が嫌で、
とにかく人と会わずに、極力一人で生きていくことを望んでいる。

 

けれど、本当は一人で生きていくことを望んではいないことも知っている。

 

本当の自分の人生における目的は、楽に生きたい、楽しく生きたいということだけ。
一人で生きていくということとは、なんの関係性も無いことを知っている。

そして、自分がそれを知っていることに気づかせてくれた歌であり、映画だった。

 

 

これは個人の感想なので、万人に受けるわけではないし、
青春に対してコンプレックスを持っている人はむしろ閲覧注意を掲げたい。
自分も受け入れる準備ができている精神状態じゃなかったら、結構ダメージは大きかっただろう。

けれど、内向的、あるいはHSP、アドラー心理学などのキーワードにピンときて、
とても辛い状態から抜け出して、ある程度前向きな感情を持ち始めている人にはオススメしたい映画だ。

公開から日が経っているので、上映されている時間と場所はもう限られているかもしれないが、
機会があれば、もしくはDVDなどが出たら是非観て欲しい。

 

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