器用貧乏から脱出するためには
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思索
自分は色々なことの吸収が早い方で、
どんなことでもある程度のレベルまではすぐ理解できる自信はあるんですよね。
論理的に物事を解釈して、自分が経験した他の物事と比較し、
似ている点や異なっている点を見つけることで、ある程度新しい事でもすぐに事情を呑み込めると思います。
どんな物事でも「ある程度」のところまで、
概要とか、そもそもそれがどういう目的で存在してどのような価値があるのか、
そしてそこから先どんな応用が利かせられそうかといった予測など、
基礎レベルから少し先に踏み込んだあたりまでの理解、はそんなに難しくありません。
ですから、基礎レベルに達してない全くの初心者レベルの人に対してレクチャーできたり、
大枠での活用方法を資料化したり説明したりといったことは比較的容易にできると思っています。
社会人になってきてから「自分が今知らないことのマニュアルを作る」といった感じの仕事ばっかりしてきたので、
知らないことに対する抵抗感は少ないです。
でもその「ある程度」を超えることができないんですよね。
「ある程度」の理解は何をもたらすかというと、
「概要や全体像を理解してしまえるために起こる興味の喪失」
「その道の本当のプロフェッショナルになるには経験が不足しているという諦め」
といったものです。
よくあるストーリーに置き換えてみると、人が何かを上達していく過程というのは、
最初は全然できなくて、でも悔しさとか向上心があるからこそ、
できないながらも必死に勉強したり繰り返し取り組んでみたりして、
徐々にひとつひとつできるようになっていく。
そして一層それを好きになっていったり、もっと上を目指そうという気持ちが生まれて、
継続していくことでそれが経験にもなって、いつの間にかプロフェッショナルになっていた。
という感じでしょうか。
正直自分にはよくわからない感覚なんですよね。
まず最初にできないということがあまり無いので、悔しさとか向上心も湧かず、
概要などは理解してしまうから、それ以上の興味が湧きにくい。
でも、その理解は結局浅いもので、頭だけで理解しているに過ぎない、
と言うことも理解しているんですよね。
つまり、実際に体に染み込ませるように経験して習慣化して、
頭だけの理解を超えないと、真にそれを理解したプロフェッショナルにはなれないということです。
そして、例え気持ちだけプロフェッショナルを目指そうとしても、
その物事にかけようと思う情熱やら、好きと言う気持ち、向上心が無ければできないと諦めて、
また別のものを探そうとしてしまうんですね。
これが「器用貧乏」というやつです。
なまじ器用であるたがために、どれも中途半端になってしまい大成しない人。
本当に器用な人との違いは、大成するかどうかですよね。
世渡りが上手く、要領が良く、自分の成功を第一に考えるような器用さがあればきっと上手く行くのでしょうけど、
器用貧乏な人はどちらかと言うと上手くおだてられて、損な役回りをさせられて、
それでも何とかこなしてしまうので周りからの評価は意外と高く「いい人」であるけれど、
自身はほとんど得をせず「貧乏」であることが多い気がします。
まあ「ジェネラリスト」と言えば聞こえはいいですけど、
器用貧乏な人は理想のジェネラリスト像がどういうものかも理解できてしまうので、
自分が本当のジェネラリストではないことに落ち込んだりもします。
不器用だけど頑張れる人か、
あるいは不器用さを盾にして、できないことを言い訳にできるような人を羨ましがったりもします。
そういう人を真似て謙遜してみたりするけど、
自分よりできない人たちからは「そんなことないよ、私より全然できるじゃん」と言われたり、
自分よりできる人たちからは「俺も昔は全然できなかったけど、素質あるんだから俺以上になれるよ」
なんてありがたい言葉を頂いたりしますけど、何か的外れな気がして、
中途半端に器用な人間の気持ちは分かってもらえないと気づくんですよね。
「贅沢な悩みだ」と一蹴されるのがオチでしょう。
とはいえ、器用貧乏も生きづらい気質の一つではあるので、
何とか楽になれる方法を考えてみたいですね。
器用貧乏に当てはまる特徴と活かせる職業3選 | 就活のことならキャリアパーク
解決方法としてひとつのことを長く続ける大切さを知る、
などと書かれているサイトもありますが、
長年染みついてきた性質はそう簡単に変わるものでもない気がします。
今の僕の考えでは、確かにひとつのことを極めることには憧れがあるけれど、
無理にそうしようと目指すことは、自分に「ない」ものを求めることになって、
やっぱり実現が難しくなりそうです。
それよりは器用貧乏の「器用」という「ある」ものを伸ばしていき、
ネガティブなもの「貧乏」の方を排除していくことが、楽になるための近道なのかと思います。
器用貧乏ではなく「器用」になる。
そうすればだいぶ人生も楽になるでしょう。
また、「大成」することにもこだわらないことが重要かと思います。
何をもって大成とするかは人それぞれですし、
大成したからといって満足のいく人生かどうかは分かりません。
今よりもっと苦労するかもしれませんし、転落した時の振れ幅も大きくなります。
何でもそこそここなせて、素質があると言われて、小さい頃は可能性が無限にあった器用貧乏な人ほど、
この「大成」への執着は強いはずなので、そのこだわりから抜け出すのは結構大変だと思いますが。
いずれにしても、これまで器用貧乏として生きてきた上での自動思考が楽になることを邪魔しているのは、
アダルトチルドレンからの回復ということにも通じるところがあるので、
この自動思考を修正していくのが結局のところ大切そうです。
そして、この楽に生きるという目的のためには、
こうした認知行動療法の本質とか基礎といったところの頭での理解だけではなく、
実際に実践して続けていくことが大切だと思うので、
折角のこの意識とモチベーションを失わないよう、ゆるく長く続けていけることが目標です。
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